意味を買う時代、それがブランド価値になる
公開日:2022年07月09日(土)|ブランディング
世間では、「モノ消費からコト消費へ」といわれて久しいですね。
実際にはモノを買うんだけど、その本質はコト(意味)です。
例えば、腕時計。「時間を知る」が目的なら、中国製の安い腕時計だと@1,000〜2,000円くらいでも入手できます。しかし、これがロレックスなら数十万円〜数百万円。
ロレックスを購入する顧客は、時計としての機能(時間を知る)ではなく、「ロレックスを身に付ける、所有する」という意味に大金を払います。
これが、超高級腕時計の代表であるトゥールビヨンになるとケタが変わります。トゥールビヨンとは、腕時計の駆動部(ムーブメント)の姿勢差を機械的に制御する機構です。
置き時計と違い、腕時計は腕につけるのでその姿勢が絶えず変化します。このときムーブメントの向きが変わるので、重力の影響で微妙な時間の誤差が生まれます。トゥールビヨンとは、それを機械的に制御する仕組みなのです。
あの小さなケースの中に数百点のパーツが組み込まれ、その小さく精巧なつくりから「小さな宇宙」と呼ばれます。
時間の精度でいうとクォーツ時計の方が遥かに上ですが、トゥールビヨンを購入する人にとって時間精度は問題ではなく、この小さな宇宙に魅了されて1,000万円以上の金額を払います。
精密機構としての時計(モノ)と同時に、トゥールビヨンを身につけ所有する意味にとてつもないお金を払うのです。
この時代、企業はブランドとしての意味をつくることがとても重要になります。
貼り箱を含めたパッケージ/化粧箱も同じです。
見た目のデザインだけでなく、アップルは「パッケージを開けるときに、人がどう感じるか」を研究してiPhone箱が作り上げました。
そこには、開封体験を含めた意味を考えたパッケージデザインが存在します。
意味に、価値がある時代。
意味こそが、ブランド価値になるのです。
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