パッケージ/貼り箱はブランドコミュニケーション
公開日:2025年07月30日(水)|ブランディング

■ ブランドコミュニケーションとは?
パッケージ/貼り箱=ブランドコミュニケーション
企業や商品が持つ「想い・価値・世界観」をお客様に伝えるあらゆる手段のことです。
広告、店頭、SNS、接客などと同じように、パッケージも重要な “伝える手段” のひとつであり、重要な顧客接点です。
■ ブランドの印象は「箱」で決まることがある
人が、商品と最初に接触する場面のひとつが「箱(パッケージデザイン)」です。
開けるときの手ざわり、重み、質感、構造…。そのすべてがブランド体験につながります。
【実例 1 】ティファニー
―「色」と「儀式」が伝える永遠の価値 ―
◉ ブランド戦略の中枢にある「ティファニーブルー」
- 商標登録されている独自の色(Pantone 1837)は、「青」ではなく「ティファニーの青:ティファニーブルー」と認識されている。
- パッケージ=ブランドイメージそのもの。広告がなくても、箱が広告になっている。
◉ 箱が語る「ストーリー」と「約束」
- ティファニーの箱を受け取る体験は、贈る側・受け取る側の双方にとって特別な“儀式”。
- リボンの結び方、開ける手間、内装の布の柔らかさ…。
→ すべてが「上質」「永続性」「特別な関係性」を演出。
◉ ブランドコミュニケーションとしての本質
- 感情に訴える:箱を見るだけで“幸せ”や“憧れ”を思い出す。
- 記憶に残る:人はジュエリーよりも「青い箱」の方を記憶しているとも言われる。
- 言葉より雄弁:箱が愛・伝統・美を伝える力がある。
■ コミュニケーションポイント
箱の色・質感・サイズ感すべてが、「ティファニーらしさ」を無言で語っている。
※ブルーボックスの物語については、こちらを参照してください。

【実例 2 】アップル
― 開封体験そのものがブランド体験のはじまり―
◉ プロダクト同様、パッケージも “設計/デザインされている”
- アップルのパッケージチームは数十名規模の専門チーム。形や構造だけでなく、開封時にどうすればワクワク感や高揚感が得られるか、人間心理からデザインする。
参考記事:Macの“外箱”に秘められた「究極のブランド体験」とは? - 開けるスピードや音、手ごたえまでテストして「空気の抜け方」さえ計算している。
- 製品の箱というより、ブランドの体験装置。
◉ 「静けさ」と「余白」が語るアップルらしさ
- 色は白、ロゴは控えめ、テキストは最小限。
- このミニマルな設計が「無駄のない美しさ」「シンプルの中の革新」を象徴する。
◉ ブランドコミュニケーションとしての本質
- 製品の価値を高める:開けた瞬間に「これは特別なもの」と感じさせる。
- 思想を伝える:「Think Different」の精神を、箱から感じさせる。
- 期待と信頼の積み重ね:毎年箱が変わらないことで、ユーザーの「安心感」や「信頼感」も育てていく。
■ コミュニケーションポイント
開封の体験そのものが、ブランドとの対話になっている。
【ティファニー × アップル】共通点と本質
視点 | ティファニー(T) | アップル(A) | → 共通するブランドコミュニケーションの力 |
視覚 | 色(ティファニーブルー) | ミニマルな白とロゴ(A) | → 一目でブランドとわかる “視覚記憶” |
触覚 | 開封のリボン、布の感触(T) | 開けるときの空気の抜け感(A) | → 触れる体験で「上質さ」を伝える |
感情 | 「特別な贈り物」の記憶(T) | 「新しい価値」との出会い(A) | → 感情を動かす “儀式性” |
記号性 | 箱そのものがアイコン(T) | パッケージが期待値の設計(A) | → 箱だけでブランドを象徴する力 |
村上紙器工業所が提供できる
パッケージによるブランドコミュニケーション
村上紙器工業所が提供するのは「物語る箱」であり、「意思を運ぶ」体験です。
■ なぜパッケージデザインが、ブランドコミュニケーションになるのか?
一般的な「入れ物」としての箱ではなく、誰に、何を、どう伝えるかまで設計されたパッケージは、企業/ブランドの「想い」や「哲学」を物語る装置になります。
村上紙器工業所ではただ美しい箱をつくるのではなく、その貼り箱を通じて「顧客に何を届けるか」を一緒に考え、パッケージデザインをしていきます。
村上紙器工業所ができること(3つの深掘り視点)
(1)ブランドの “らしさ” を箱に翻訳する
提供価値:ロゴの使い方、紙の選定、色・質感・構造などを通じて、ブランドの “らしさ” を箱で表現します。
実例:
- 高級化粧品ブランド向けに、内装のしつらえと全体の調和で「静けさ」や「余韻」を演出。
事例:SDGs環境に配慮した高級美容液の化粧箱 - ソフトウェアブランドでは、安心感(セキュリティ)と上質感(コンセプト)を表現。
事例:コンセプトから創る「上質感」という、シンプルで美しいソフトウェアパッケージ
ブランドコミュニケーション効果:
- 「このブランドって、こういう美意識なんだ」と無意識に伝える。
- 見た瞬間・触れた瞬間に「違い」を感じさせることで、印象に残る体験を創出。
(2)開封体験をデザインする
提供価値:箱は「商品を包む、運ぶ」だけではなく、開ける瞬間= “感情が動く時間” をつくることができます。iPhoneの箱は、まさにその典型例です。
実例:
- USBメモリケースで、スリーブ(筒状のカバー)から箱を取り出しフタを開けウレタンカバーを開けるという開封会見から「期待 → 発見 → 感動」の流れを演出。
事例:USBメモリケース/化粧箱 - 化粧品の貼り箱で、外装に植毛材を使うことでフタとインロー部分のかみ合わせを綿密にし一体感を演出。
事例:高級美容液やクリーム化粧品のパッケージ
ブランドコミュニケーション効果:
- 箱を開ける所作が、ブランドとの対話になる。
- 手で感じる質感、音、重さまでが記憶に残り、ブランド体験として記憶される。
(3)顧客と “語り合う箱” をつくる
提供価値:村上紙器工業所では、お客様の商品理解・ブランド理解からはじめ、どんな箱ならその想いが伝わるか? 新たな価値を創造します。
実例:
- クライアントのブランドストーリーをヒアリングし、構造や素材に落とし込んでいきます。
- 展示会などで、貼り箱がプロモーションの役割を果たします。いいパッケージは、人の心を動かします。
ブランドコミュニケーション効果:
- 「意思を運ぶ箱」として、営業や広報の一部になる。
- ブランドの語り手が増えることで、顧客との共感接点が広がる。
村上紙器工業所の「貼り箱」は──
役割 | 意味 |
顧客との初対面 | → ブランドの「第一印象」を決定づける |
ストーリーテラー | → 想いや美学を、言葉を使わずに伝える |
記憶のスイッチ | → 商品そのものより「箱」が記憶に残ることもある |
営業ツール | → パッケージそのものが、ブランドの“代弁者”になる |
村上紙器工業所の提供価値
村上紙器工業所はお客様の商品やブランドの「想い」を聞くところから始め、その想いを貼り箱という “沈黙のメディア=パッケージ” に翻訳するのが使命です。
つまり、村上紙器工業所が提供しているのは、ただの「入れ物」ではなく、「語り手としてのパッケージ/貼り箱」です。
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