サステナブルなパッケージ、化粧箱
公開日:2021年04月09日(金)|貼り箱
パッケージデザインとサステナビリティ
大阪パッケージアカデミーでご一緒しているパッケージデザイナーの三原美奈子さん(三原美奈子デザイン)が、現在発売中のブレーンに、パッケージデザインとサステナビリティ「消費者意識の変化を捉えるパッケージデザイン 6つのポイント」を寄稿されました。
数々のパッケージデザインを研究、発信している彼女が、近ごろ注目を集めている実例をもとに消費者意識の変化を捉えるポイントを解説しています。
パッケージデザインは「時代を写す」と言われますが、今注目されているサステナビリティ(持続可能性:Sustainability)というキーワードが、パッケージ(化粧箱)やパッケージデザインに大きく影響を与えています。


持続可能なパッケージ
私たちがつくる貼り箱は、サステナブル(持続可能:Sustainable)パッケージといえます。
紙器に使われる板紙・チップボールは古紙(新聞紙や段ボールなど)配合率100%で、貼り箱の中芯となる片白(もしくは両白)チップボールは表層のみ白色(パルプ)でつくられています。
その上に、ファンシーペーパー(装飾性の高い特殊紙)を接着剤を使って貼っていきます。
白い印刷用紙は一般的にバージンパルプですが、ファンシーペーパーは古紙配合率は30%から80%くらいのものまであります。
そして貼り箱に使う接着剤ですが、ニカワ(膠)を使っています。
ニカワとは一般的にはあまり聞き慣れないですが、簡単にいうと工業用のゼラチンです。
ニカワは、動物(主に牛や豚)の皮膚や骨などに含まれるコラーゲン(ゼラチン)を主成分とした接着剤で、純度の高いものは食品や医薬品などに使われますが、純度の低いものは接着剤として使用されます。
一般的に工業製品で接着剤というと、ボンドやセメダイン(これらは商品名)などの合成系接着剤を思い浮かべますが、ニカワは天然系接着剤です。

サステナビリティを考えられた素材の包装
貼り箱に使うボール紙、ファンシーペーパーの材料から接着剤に至るまで、サスティナブルなパッケージ(化粧箱)と言えますね。
そして何より、iPhone箱に代表されるように商品を取り出したあとも捨てられにくいことです。
素敵なパッケージは二次利用としても使えますし、顧客との大切なコミュニケーションとなります。
これからの企業の社会的な意味において、サステナブルなパッケージや梱包の考え方はまさに必要不可欠になってきます。
<2021年5月号 ブレーン>
パッケージデザインとサステナビリティ
消費者意識の変化を捉える パッケージデザイン6つのポイント
三原美奈子(三原美奈子デザイン)
https://mag.sendenkaigi.com/brain/202105/package-design-and-sustainability/021215.php
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