意思を運ぶ箱。は、人の心を動かすのか?
公開日:2025年08月28日(木)|ブランディング
コストから資産へ––パッケージが変えるブランド経営
村上紙器工業所は、単にクライアントから依頼されたパッケージ/貼り箱を作るだけでなく、クライアントが考えるブランドの「意思」を運ぶ箱。これをブランドステートメントとしています。
これは、パッケージに困っている、課題がある企業からはどう感じるでしょうか?
こころを動かすことができているのでしょうか?

1. 「消耗品」から「経営資産」へと意味を変える
多くの企業にとって、パッケージ=コスト・消耗品という意識が根強いです。
しかし「意思を運ぶ箱。」は、それは単なる入れ物ではなく、企業の理念・ブランドの約束を顧客に伝えるメディアであると気づかせてくれます。
この転換は、コストではなく投資と捉えるきっかけになり、経営者の視座に響きます。
2. 顧客体験の第一接点にフォーカスする
消費者が商品に出会う「最初の顧客接点」は、商品のパッケージです。
「意思を運ぶ箱。」は、そこに込められるブランドの想い・品質への姿勢・体験価値を象徴します。
単なる「商品を守る容器」ではなく、ブランド体験を届ける第一歩だと気づかせてくれることで、商品企画担当者の悩みに直結して響きます。
3. 普遍性と独自性を両立した言葉
「意思」というある意味抽象的な言葉は、業界や商品ジャンルを問わず広く共感できます。
同時に「箱/パッケージ」という具体的な形に落とし込むことで、村上紙器工業所の専門性と独自性をしっかり打ち出します。
抽象と具体を結びつけたこの表現は、あらゆる企業が自社の物語を投影できる余白を持つため、心を掴みやすいと思われます。
4. 言葉の余韻が「考えるきっかけ」を与える
「意思を運ぶ箱。」は説明的ではなく、短い詩のように余白を残しています。
経営者や担当者はこの言葉に触れることで、
- 自社が何を運びたいのか
- 顧客にどんな体験を届けたいのか
と、自ら考えるきっかけを得ます。
その「内省」を促す力が、人の心を動かす最大の理由です。


触れて感じるブランドの “はじまり” をつくる箱
このブランドステートメントを生み出した 田中有史さん(コピーライター/クリエイティブディレクター:田中有史オフィス) と 浪本浩一さん(デザイナー/アートディレクター:ランデザイン) は、単にコピーやデザインをつくった〜以上の意味を持っています。
◉ 村上紙器工業所の存在意義を「言語化・可視化」した
多くの製造業は「技術力」や「品質」、つまりスペックをアピールしがちですが、それだけでは差別化が難しい現実があります。
田中有史氏と浪本浩一氏は、村上紙器工業所が本質的に提供しているものを「貼り箱」ではなく、“ブランドの意思を顧客に届ける媒体” として言語化しました。
これにより、同社の事業の価値が「単なる箱づくり」から「ブランド資産づくり」へと昇華していただきました。
◉ 「哲学」を込めたコピーと「体験」を感じさせるデザイン
- 田中有史氏のコピー
ひとつの言葉で経営者やブランド担当者の心に直接届く “核” を示し、村上紙器の哲学を言葉にしました。 - 浪本浩一氏のデザイン
その言葉を体感できるように、ビジュアル面から「意思を運ぶ箱。」を補強し、見る人にブランドの重みを感じさせる世界観を構築しました。
コピーと言葉、デザインと視覚が一体となることで、強烈なブランドメッセージが成立したのです。
◉ クライアントの未来への「資産」を創出した
このステートメントは一過性の広告スローガンではなく、村上紙器工業所が長期的に発信し続けられる経営資産になっています。
- WEBサイトやSNS
- 名刺
- 営業提案書
- リーフレットや展示会資料
あらゆる場面で一貫して使える「旗印」となり、顧客との信頼構築や差異化に直結しています。
つまり、両氏はコピーとデザインを超えた “ブランド基盤” をつくったと言えます。
◉ 心を動かす仕組みをデザインした
企業が「パッケージに悩んでいる」とき、必要なのは単なる “解決策” ではなく “意味の再定義” です。
田中有史氏と浪本浩一氏の仕事は、村上紙器を単なるパートナーから、「経営課題を解決するブランド戦略の伴走者」へと位置づけました。
これはパッケージ業界全体にとっても先駆的なアプローチであり、業界の枠を超えたと言えるでしょう。
田中有史氏と浪本浩一氏の功績は、 村上紙器工業所の存在価値を哲学として言語化・ビジュアル化し、それを長期的なブランド資産にまで高めたこと です。
単なる「広告コピー」や「デザイン」ではなく、企業の未来を変える旗印を生み出したのです。
<お問い合わせ>は、こちらのページへ。
<目的から作例を探す>は、こちらのページへ。
<作例を写真で探す>は、こちらのページへ。
<お客様インタビュー>は、こちらのページへ。

