「寄り道」でコラボ修業(大阪日日新聞)

公開日:2009年4月24日(金)|お知らせ

本日(2009年3月24日火曜日)の大阪日日新聞、「ローカル大阪経済」のコーナーに、村上紙器工業所が掲載されました。

タイトルは、“「寄り道」でコラボ修業 ”。

野波浩氏のポートフォリオ写真集に関わったことや、クリエーターの方々とのコラボレーション。
「貼箱製作ワークショップ」を通じてデザイナーなどに、製作現場で実際に行われる素材の使い方や、製造工程を体験してもらう機会を提供していることなど。

弊社の取り組みや経営姿勢を、伝えていただくことが出来ました。
取材をしていただいた、大阪日日新聞編集局の木下様に感謝致します。
有り難うございました。

これからも、村上紙器工業所を伝えていきたいと思います。

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大阪日日新聞「ローカル大阪経済」2009年3月24日(火)より

「寄り道」でコラボ修業

独特の質感と銀色をベースとした色合いの変化による幻想的で豪華なパッケージ。
宝塚歌劇団のポスターや女優の江角マキコさんの写真集などを手掛けた写真家、野波浩氏の二十年にわたる七十五点の作品を収録した特製ボックスだ。
製作したのは大阪市西成区で貼箱(はりばこ)の製造を営む村上紙器工業所(村上誠代表)。
限定三百部という作品集には著者や発行人と並んで、同社の名前がパッケージ製作担当として記されている。
こうした作品集でパッケージの製作会社の名前が載ることは異例で、村上代表は「ものづくりをしている人間としてとてもうれしい」と素直に喜ぶ。

<価値競争>
「価格競争ではなく、価値競争を」ー。村上代表が繰り返し強調する経営方針だ。
紙器販売では価格のたたきあいが続いており、受注の決めては最終的には値段の安さだった。
同社は泥沼の価格競争から脱するため、コストアップしても中身の製品のイメージを向上させる付加価値の高いパッケージを製作する道を選んだ。
顧客に「コストの価値を感じてもらえるかどうか」が勝負だ。

貼箱の製作は、ボール紙で箱を作り、熱で溶かした天然素材であるニカワを塗り、箱の表面に紙や布地などを貼り付けていく。ニカワは冷えると急速に硬くなるので、迅速で正確な技術が必要。
同社は熟練の職人の手作業による多品種小ロットの受注生産に力を注いだ。
紙だけでなく、ビニールクロスや布クロスを貼る技術を応用し、あまり流通していない素材にも対応。素材選びからの差別化で、日本酒や高級化粧品、ブライダル関連商品など、高級品が必要なパッケージに活路を見いだした。

四十年以上蓄積してきた技術に加え、同社の付加価値向上に役立っているのが、デザイナーやクリエーターなど異分野の人たちとのコラボレーション。
昨年五月には、デザイナーや企画担当者を対象にした「貼箱製作ワークショップ」を開催した。
製作現場を目にすることが少ない参加者に、素材の使い方や製作工程に触れる機会を提供。クリエーターと組むことで、価格競争からの脱却を進めている。

<コラボ人生>
村上代表は一九六三年に大阪市阿倍野区で生まれた。同社の三代目だが「この道一筋というのは性に合わない」とし、さまざまな職業に就いた。

振り出しはエンジニアとしての放送局勤務。テレビ放送の中継所や放送衛星の地上設備の運用管理に従事。
企業紹介の番組で古巣のテレビ局に出演した際には「何でおまえがとかつての同僚に驚かれた」と笑う。退職後、保育園で保育士として働き、障害児保育などにも携わったという。
八八年には、カナダのバンクーバーに渡り、レストランの皿洗い、ウエーター、日本人観光客の集合写真などを撮影するカメラマンなどを経験、一年半を過ごした。
「英語は上達しなかったが、友人たちとの付き合いは今も続いている」と振り返る。

帰国し、印刷ブローカーや技術力の高い同業者で貼箱製造を学んだ後、九三年に同社に入り、ニ00五年に社長に就任した。
家業を継ぐまでのさまざまな ”寄り道 ”がコラボレーション経営の修業の場だったといえる。
(木下功)

大阪日日新聞「ローカル大阪経済」2009年3月24日(火)

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