お世話になっている方々のご紹介

クリエイターのみなさま

お世話になっているクリエイターの皆さまをご紹介

「理念や考えを伝えるための計画」をデザインする
株式会社ランデザイン(langDesign co.,ltd)
浪本 浩一 氏

2011年03月29日(火)|クリエイター

浪本さん

弊社サイトをデザインしていただいたアートディレクターであり、グラフィックデザイナーでもある浪本浩一氏。
仕事だけでなく、普段から展示会や勉強会などでコラボレーションしている浪本氏との「協働」を、「クリエイティブネットワークセンター大阪 メビック扇町」に取材をしていただきました。

掲載内容と共に、その時の模様を「映像」として収録しています。
60分を越える内容ですが、浪本氏と私(村上誠)の"コラボレーションの歴史"をご覧ください。


デザイナーの豊かな創造力が<br />
貼箱の可能性をぐんと引き上げた デザイナーの豊かな創造力が<br />
貼箱の可能性をぐんと引き上げた

デザイナーの豊かな創造力が<br />
貼箱の可能性をぐんと引き上げた デザイナーの豊かな創造力が<br />
貼箱の可能性をぐんと引き上げた




デザイナーの豊かな創造力が
貼箱の可能性をぐんと引き上げた。



ひと箱ずつ、手作業で丁寧に作られている貼箱。
その製造工場を営む村上氏が、アートディレクター浪本氏と出会う。
デザイナーの手によって、箱は見事にその表情を変えた。


技術×クリエイティブで
おもろいもんができる!


 2005年の冬、メビック扇町に入居するとともに、「株式会社ランデザイン」を立ち上げた浪本氏。その後、南森町に新オフィスをかまえ、グラフィックデザインにとどまらずパッケージや商品デザインなど、幅広い分野で活躍し続けている。そんな彼とまるで旧友のようにおしゃべりをしているのが、西成区で「村上紙器工業所」を営む村上氏である。紙の土台に手作業で紙や布を貼ったオリジナルパッケージ「貼箱(はりばこ)」を製造している。このふたりが結びついたのは、約4年前のこと。
 村上氏はMebic扇町などでのセミナーに精力的に参加し、貼箱の魅力をもっと広く伝える方法はないかと模索していた。デザイナーやディレクターと出会う機会が増え、斬新な観点に驚き、彼らに関心を抱いたのだそう。その中で、浪本氏とも名刺を交換。後日、浪本氏の前に表れたのは、両手に収まりきらないほどの商品を抱えた村上氏だった。あの日のことを振り返り、浪本氏は笑顔を浮かべる。
「商品を見せながら、貼箱の説明をしてくださいました。いや〜、よく喋る人やなぁと(笑)。それまでは箱といえばトムソン箱(厚紙を抜き木型を使って機械で打ち抜き、組み立てるもの)しか知らなかったので、素材を直接貼って質感を生かせるのは魅力だなと思いました」
 そのインパクトが浪本氏の頭に残り、「この街のクリエイター博覧会2007」に出展する作品づくりの協力を依頼することになる。記念すべきコラボレーション第一弾。浪本氏がディレクションを行い、サーフェイス(壁紙や床材など)デザイナー坂口友明氏が創った紙を使用した高級感溢れる唯一無二の貼箱を製作した。村上氏は、この体験でクリエイティブの必要性と重要性を強く感じたという。
「私たち製造業の人間には、モノを作る技術はあっても創造力がありません。それに、この業界では値段やスピードが重視されますが、浪本さんを含めクリエイターの皆さんは、貼箱の品質を評価して生かそうとしてくださる。時に驚くような要求もありますが、それに応えたいという気持ちがどんどん芽生えてきました。『技術とクリエイティブが合わさったら、おもろいもんができるはず!』と。も刺激を与えてくれるクリエイティブの世界にどっぷり漬かりました」
 村上氏はそう言って、手にした貼箱を愛しそうに見つめた。


作品を作る所から始まった
ウェブサイトと会社案内


 この出会いをきっかけに、村上氏は工場でのワークショップを始めた。クリエイターに箱を作るプロセスを知ってもらうには、口や映像で説明するより経験してもらうのが一番だと考えたのだ。もちろん、浪本氏も体験済みだ。
「私たちグラフィックデザイナーからすると、紙という素材はとても身近なもの。ワークショップで貼箱づくりを体験して、製造工程や造りを理解することで、より作品のイメージが膨らみました」
 そうして浪本氏が貼箱への理解を深めた頃、今度は村上氏からホームページ制作の依頼があった。これまでのクライアントは印刷会社などの業者が多かったため、メーカーやデザイナーに直接アピールできるものを作ろう、と提案。「全面的に浪本さんにお任せする」
 村上氏の大いなる期待のもと、浪本氏は新しい顧客層に貼箱の魅力をいかに伝えるか、に尽力した。その結果、既存の貼箱のみを使うのではなく、掲載用の貼箱を一からデザインしたのである。書やカリグラフィーの原紙を使った箱やインテリアにもなる型の箱など、メーカーやデザイナーの感性をくすぐる芸術的な作品ばかり。
「浪本さんの要求のレベルが高くて大変でしたよ(笑)。私たちでは到底考えもつかないアイデアが、ぽんぽん出てきますから」と村上氏。企画スタートから完成まで、半年もの月日を費やした。「村上さんは何よりもコミュニケーションを大切にしていて、強い発信力を感じました。技術力を伝えるだけでなく、彼の想いがサイトの随所から伝わってくるような、メッセージ性の高いサイトを作ろうと思いました」と、村上氏のコラムやブログ、映像コンテンツも盛り込んだ。
さらに浪本氏は、ウェブサイト用に作った作品に詩を詠むようなコピーを乗せた会社案内までも自主的に制作し、村上氏に提案。「こんな会社案内、製造業にはありませんよ!どこを見ても!」と、村上氏はうれしそうに声を張り上げる。
「浪本さんに任せた僕の目に狂いはなかった!と思いました。最初のコラボから何度も会って意見交換を重ねてきたので、商品の表面的な部分だけでなく、うちの内状まで知ってくれている。だからこそ、浪本さんには安心して委ねることができますね」。その後も、「本に願いを」プロジェクトに参加して、リバティプリントの布を貼った貼箱を制作するなど、多数のユニークな作品が生まれた。
箱製造業の世界でも依然、厳しい風が吹いている。まだまだ値段で渋られ、他社と比べられることもある。だが、浪本氏が手がけたホームページと会社案内を見て、「仕事を頼みたい」と発注してくるお客さんが増えてきたという。
「うちでしか作りえない素材感があるから、時間はかかるけどオンリーワンを目指します」。村上氏のメガネの奥が、キラリと光った。
 今後したいことは、と問うと、ふたりは顔を見合わせ声を揃えてこう言った。「パッケージの枠を超えて、商品に繋がるものを作ること。貼箱自体が手作りだから量産はできないけど、お互いの力を持ちよれば、必ずいいもんが生まれるはず。箱を受け取った人に何かを感じてもらえれば、うれしいですね」


01 「我々はものづくりに誇りを持っています」と、貼箱の企画・製造会社を営む村上誠氏。貼箱の更なる可能性を追求し、アグレッシブに活動中。
02 「紙という平面の素材を用いて、立体的な表現ができるのが魅力ですね」と語ったアートディレクターの浪本浩一氏。

03 病院やボランティア団体へ絵本を贈る活動「本に願いを」で、メープルあめのパッケージとして製作したリバティ箱。ふたりのコラボレーションで初めて商品として発表したもの。接着剤がのらない薄い布をいかに貼るかで試行錯誤し、表具師にも協力を仰いだ。

04 布と箱は、動物の皮や骨から作られるニカワという接着材でつける。通常の工業用ボンドより乾きやすく仕上がりが早いが、夏は溶けやすく冬は固まりやすいため、扱いが難しい。

05 機械を通ってニカワが塗られた紙や布がベルトで運ばれてくる。それを素早く箱に密着させ、形に合わせて折り込む。職人技が光る一瞬だ。

06 プロが技術を持ち寄り、紙素材を何層も重ねて素材感を出した作品。

07 京都「かみ添」の嘉戸氏が手がけた唐紙を使用したあぶらとり紙の箱。浪本氏が素材やデザインのディレクションを行った。東京の展示会で披露された作品だ。

08 ウェブサイトに掲載するためだけに作られた、壁掛け型の箱。厚みをできるだけ薄くし、箱の概念を超越してインテリアにした。「浪本さんは思いもよらないアイデアを持ってきますよね」と、村上氏は笑う。

09 ウェブサイトには、箱の立体感を感じさせるグラフィックをあしらい、シンプルでわかりやすい構成に。コラムや映像から、村上氏の箱に対する熱い思いが伝わってくる。

10 「受け取った人がみんな驚く」という会社案内。作品の写真とキーワードを巧みに使って品質が伝わり、感性をくすぐるものを目指した。

※「本に願いを」プロジェクト
病院や施設にいる子どもたちに絵本を贈ろうと2009年に企画された。ボランティアでほんの読み聞かせをしている桃猫堂の尾関えり氏、メープルあめの製作を提案したコピー制作室のたなかむつこ氏、童話作家でもあるランデザインの岩村彩氏の3名のお母さんが中心になって活動。同プロジェクトのために浪本氏は、「美しい器シリーズ」として大阪の企業とのコラボレーションを企画し、貼箱やヘラ絞りの容器を制作した。


村上 誠
NHK技術職員や保育士、カナダではウエイターやカメラマンなどを経験した豊富な経歴の持ち主。
印刷ブローカーや貼箱製造業での修業を経て、家業を継いだ。
[村上紙器工業所]
大阪市西成区天神ノ森1-19-8
557-0013
Tel.06-6653-1225 fax.06-6653-1925
info@hakoya.biz
http://www.hakoya.biz/


浪本 浩一
株式会社ランデザイン 代表。大阪のデザイン会社と東京の広告制作会社に務めた後、langdesignを設立。ものづくり企業とのコラボレーションに積極的に取り組んでいる。
[株式会社ランデザイン]
大阪市北区東天満2-6-8
篠原東天満ビル703 530-0044
Tel.06-6358-5074 fax.06-6358-5075
info@langdesign.jp
http://www.langdesign.jp/


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(1/7)デザイナーの豊かな感性が貼箱の可能性をぐんと引き上げた




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(5/7)デザイナーの豊かな感性が貼箱の可能性をぐんと引き上げた




(6/7)デザイナーの豊かな感性が貼箱の可能性をぐんと引き上げた




(7/7)デザイナーの豊かな感性が貼箱の可能性をぐんと引き上げた




<取材・撮影> 2011年1月29日 村上紙器工業所にて
インタビュー:大久保由紀(プレス・サリサリコーポレーション)
アートディレクター:帆前好恵(有限会社ガラモンド)
取材スタッフ:メビック扇町スタッフ、取材班

株式会社ランデザイン(langDesign co.,ltd)

住所

〒530-0044
大阪市北区東天満2-6-8
篠原東天満ビル 703

TEL

06-6358-5074

FAX

06-6358-5075

URL

http://www.langdesign.jp/

代表者

浪本 浩一

事業概要

グラフィックデザイン(会社案内、学校案内、冊子、WEBサイト)
コピーライティング(取材、記事、コピーライティング、童話制作)
商品企画、ブランディング
2009年よりオリジナル商品を売って、その利益で絵本を購入し病院・施設に届ける「本に願いを」活動(http://www.honni-negaio.net/)に参画。
クリエイティブを活かした社会貢献活動に取り組んでいる。

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